応急危険度判定士
応急危険度判定士の概要
おうきゅうきけんどはんていし
日本は地震大国と呼ばれています。規模の小さなものから被害が大きいものまで合わせると年間を通して全国各地のさまざまなところで発生しています。日常生活ではその活躍をなかなか身近に感じることはできませんが、いざ大きな災害に見舞われた時に活躍する資格が応急危険度判定士です。
応急危険度判定士とは?
応急危険度判定士とは地震などの大きな災害が起きた際に、現場に足を運び、被災地の建築物を調査して二次災害などの発生についての判断を行うことができる人が持つ資格です。都道府県により認定される公的な資格となっています。具体的な仕事内容は、たとえば本震の揺れや余震の被害により、今後倒壊する恐れがある建物を調べて、窓ガラスや看板が落下する恐れや外壁、機器などが転倒するリスクなどについて危険度の判定を行います。調査の結果、建造物が二次災害の予想される危険な状態であるか、要注意状態であるか、被災程度が小さく継続して使用することが可能であるか、判定の結果は色分けした用紙に記載し、建築物の中の外部から目に付きやすい場所に貼りつけます。住人のみならず近隣に住む人や通行人に対しても二次災害を防ぐようにすることが応急危険度判定士の仕事です。
建物を調査する資格には土地家屋調査士という国家資格もあります。ただし、土地建物調査士は家を建てたときに法務局に登記をするために建物や土地の現状を調査することが仕事です。調査するシチュエーションが異なります。また、災害の現場を訪れ調査を行う人に損害保険鑑定人がいます。損害保険鑑定人はその名のとおり、損害保険に関する災害の調査を行う人です。このため、災害を受けたものの危険度を調査するわけではなく、被害調教を調査することで損額学の検討を行うための仕事です。業務の1つであって、資格ではありません。
応急危険度判定士は被災を受けると都道府県からの要請を受けて活躍します。行政だけでは対応できないため、そのサポートを行うのです。このため、都道府県の行政に属する建築関係の部署に所属する際に有利となることがあります。また、災害時のボランティア活動に積極的な団体や、建築関係の会社で有利となるケースもあります。