板金職人
板金職人の概要
ばんきんしょくにん
板金職人とは、薄く平らに伸ばした金属の板を加工する職人のことです。
板金職人とは?
建築業での板金職人の仕事は、銅版など薄い金属板で建物の屋根をふくのが主な仕事です。最近では、色の種類が豊富で軽量なカラー鉄板を屋根に使うケースが多く、板金職人の仕事でもカラー鉄板が広く使われています。また、アルミ板やステンレス板、チタニューム板を屋根ふきに使う仕事も増えています。
建物の中で板金職人の仕事が最も多いのは、住宅や小規模店舗を中心とする木造建築物に対しての施工です。施工の絶対数で木造住宅が最も多いことに加え、ビルやマンションなど鉄筋コンクリート造りの建物だと、躯体と防水処理の組み合わせで雨風をしのいでいるので、板金の必要性がないためです。
屋根は受けとめた雨を雨樋に送ります。柱や梁などに使われている木材や鉄材は雨や湿気にさらさなければ長持ちします。そのため、金属板などを使って雨や湿気から家を守るのが板金職人の仕事です。屋根をふくだけではなく、雨樋や板金を折り曲げて加工する水きりと呼ばれる仕事もあり、最近では、サイディング等、壁面の仕事も板金職人の仕事として一般的になってきています。
また、外壁材は金属製とは限らず、窯業系サイディングと呼ばれるセメントを材料とするものもあります。これは専門の工事業者が施工する場合もありますが、板金職人が扱う場合も多くなっています。セメントが材料なのでかなりの重さになる上、角をぶつけるとすぐに欠けてしまうので、かなりの力仕事になります。
それから、木造住宅や小規模店舗の屋根や外壁などの施工のほかに、工場など大きな鉄骨造りの建物の施工をする場合もあります。大きな鉄骨造りの建物では、折半屋根と呼ばれる長い材料を使って施工し、傾斜もあまり必要ないので、木造の屋根より比較的簡単に施工できます。