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舗装工事とは?概要と流れを解説

舗装工事というと、道路をアスファルトやコンクリートで固めてならす様子を思い浮かべる人が多いでしょう。実は、舗装工事は道路の表面だけの施工にとどまりません。
ここでは、舗装工事の概要や舗装工事の目的、流れについて解説します。

3種類の舗装工事の特徴

舗装工事とは、人や車が安全に通行できるよう、道路などの地盤面にアスファルトやコンクリートを敷き固める工事です。人や動物、車などが安全に通行できるようにしたり、上下水管を安全に収納したりするだけでなく、街や住宅の景観が美しく保たれるよう配慮した工事も求められます。
また、機能を長期間維持するため、交通荷重や雨や雪などの自然にさらされても傷みにくく、劣化しにくい耐久性も重要です。

舗装が行われるのは、主に次のような場所になります。

・公共道路
・私道
・施設や店舗の駐車場
・住宅の駐車場
・ぬかるみ・雑草防止が必要な用地
・水たまり・ぬかるみなどの改善が必要な土地

舗装には、求める機能や用途によってさまざまな種類があります。大きく分けると、アスファルト舗装、コンクリート舗装、特殊舗装の3つです。

アスファルト舗装とは、アスファルトに砕石、砂などの骨材を混ぜて加熱し、敷きならしてローラーなどで転圧する方法です。工事期間・施工期間が短く、コストを抑えられる上、防水性・透水性を高めることができます。ただし、耐熱性と耐久性には欠けるため、定期的な補修工事が必須です。

コンクリート舗装とは、石と水とセメントを混ぜたコンクリート合材で舗装する方法です。硬くて耐久性があるので、駐車場などの多くはコンクリート舗装が行われています。耐熱性に優れ、夏でも温度が上がりにくいのもメリットでしょう。
近年の道路舗装はアスファルトが中心でしたが、耐久性や環境への影響度の低さからコンクリートが見直されるようになりました。八王子市内を通る国道20号(甲州街道)はコンクリート製で、50年以上にわたり、交通量が多いにもかかわらず大規模な修繕をせずに使い続けられています。
一方で、施工に手間と時間がかかる分、コストも高く、追加工事がしにくいというデメリットもあります。

道路や用地の目的に応じて、特殊な舗装を施すこともできます。例えば、アスファルト混合物に顔料を加えて舗装の色を変える着色舗装や、水たまりをできにくくする排水性舗装などがこれにあたります。

舗装工事を行う目的

舗装工事を行う目的としては、主に次の3つが挙げられます。

未舗装の場所を多くの人や車両が行き交うと、雨の多い時期には踏み荒らされた路面が泥濘(でいねい・ぬかるみ)化してしまいます。反対に、乾燥した時期には粉塵が舞ってしまい、快適な交通が阻害されます。舗装をすることで、季節や天候の影響を受けることなく道路を使うことが可能です。

道路に舗装を施すことで、路面を平坦にするだけでなく、適度な滑り抵抗を持たせることもできます。これにより、歩行者や車両が凹凸に足をとられたり滑ったりすることなく、安全に通行することができます。

道路舗装は、その実用性だけでなく、景観という観点からも重要な役割を果たしています。周辺の環境に合わせて舗装することで、洗練された見た目にすることもでき、景観を維持したり改善したりすることができます。

舗装道路の構造

舗装工事と聞いて最初に思いつくのは、舗装道路などでよく見られる黒いアスファルト面ではないでしょうか。普段から何気なく歩いたり、車を走らせたりしている道路がどのような構造でできているのか、解説しましょう。
舗装道路は、「表層」「基層」「上層路盤」「下層路盤」「路床」の5つの層からなっています。

・表層
表層は最上部に位置し、交通荷重を分散して下層に伝えるとともに、路面の安全性や機能性、景観を維持します。

・基層
基層は表層の下にあり、表層から伝わる交通荷重を分散して、その下にある路盤に伝えます。

・上層路盤/下層路盤
路盤は基層の下にあり、均一な支持基盤として道路の上部を支えるとともに、路盤から伝わる交通荷重を分散して、その下にある路床に伝えます。下層と上層に分かれています。

・路床
路床は道路の一番下にある層で、道路にかかる荷重を受け止める役割を果たす重要な層です。交通荷重を分散するために地盤を改良した場合、改良した層を構築路床、その下部を路床といい、合わせて路床と呼びます。

舗装工事の流れ

舗装工事は、実際にどのような流れで行われているのでしょうか。

設計図をもとに、実際に現地を見て整合性を確認し、不足する情報を得るために測量します。最終的な設計図が完成したら、コストを抑えて安全に施工するための手順や手段を考え、施工の基本方針を固めます。
このほか、滞りなく工事を行うために、次のような準備を行います。

・工事全体の行程表の作成
・使用する機械の確認と手配
・人員配置、および稼働人数の算出
・資材や機械の輸送に関する計画
・下請け会社の選定、指導
・騒音対策、振動対策
・周辺地域へ工事の周知
・交通規制の申請や標識の設置
・粉塵対策

舗装工事は、道路の最下層である路床の作業からスタートします。路床は土でできており、ブルドーザーなどで均一にならした後、ローラーのついた重機でしっかり固めていきます。路床の造り方は大きく3つに分類されます。

・切土路床
元々の地盤が高いとき、掘削して地盤から整形します。

・盛土路床
元々の地盤に、盛土を敷いて整形します。

・置き換え路床
既存の地盤を一定の深さまで掘削した後、材料を敷いて固めます。

路床の完成度は、道路全体の支持力、安定感に大きく関わるため、厚いところでは1m以上になる場合もあります。

路床ができたら、その上に砕石などの路盤材料を平坦に敷きならし、路盤を固めていきます。路盤には、上層部にかかる荷重をやわらかく吸収・分散して路床に伝える、いわばクッションのような役割が求められます。そのため、路盤を固める工事では、材料の密度を高め、硬さと柔軟性を両立しなくてはなりません。

路盤ができたら、加熱したアスファルト混合物をアスファルトフィニッシャーで路盤の上に敷きならし、重機を使って基層を固めていきます。
基層は、その上に造られる表層を支えるだけでなく、交通荷重によるたわみを受け止め、荷重を分散して路盤に伝える役割を果たします。ただ固めるだけでなく、柔軟性を持たせる必要があります。

最後に、表層を固めます。表層はいわば道路の顔。作業の内容は基層工事と変わりませんが、人や車がじかに接する部分なので、重さや摩耗に耐えられる強さ、滑りにくさ、耐水性がなくてはなりません。凹凸がなく平坦であること、ひび割れしにくく割れにくいことなど、見た目の美しさも求められるため、材料は基層工事より密度の高いものを使用します。

道路補修工事の流れ

すでにある道路の補修の流れは、以下のようになります。

既存の舗装を切断して、取り除きます。

既存の路盤の上に砕石を敷き、下地を造ってしっかり転圧します。

下地の上にアスファルトを敷き、熱いうちにしっかりとならして転圧します。

元々あったラインを復旧させるなど、表面の加工をして完成です。

舗装工事のポイントは下地にある

舗装された土地の品質は、見た目だけでなく長く使用したときの劣化具合や損傷具合を含めた耐久性によって決まります。
路床や路盤といった基礎部分の施工を怠ると、耐用期間が短くなって何度も舗装を繰り返すことになりかねません。舗装工事を行う際は、最上部の表層以上に、下層にあたる路床や路盤といった部分を造る技術がとても重要になるのです。

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