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配線工事とは?屋内配線工事の作業について解説

電線などのケーブル類の配置に関わる配線工事。
ここでは、配線工事の中でも、屋内配線工事を中心に取り上げます。屋内配線工事ではどのような作業が行われているのか、その概要と種類について解説しましょう。

屋内配線工事の内容はさまざま

屋内配線工事では、電線以外にも電話線やインターネット回線、テレビのアンテナ線、LANケーブルなども工事の対象です。また、単に屋内配線工事といっても、その種類や場所に合わせた施工が必要ですし、特に電気配線の場合は水濡れや漏電、発熱などが起こらないよう、万全を期す必要があります。
なお、電線に関する屋内配線工事には、主に次の3種類があります。

コンセントや照明器具用の配線には、何本かの電線をまとめてビニールでカバーしたVVFケーブルが使われます。このケーブルを分電盤から壁の内側や天井裏を通して延ばし、電源が必要な場所にコンセントを設置するのがコンセント配線です。
配線工事としては基本的なもので、特に難しいことはありません。しかし、コンセントの数や位置については、しっかり検討する必要があります。

特に古い住宅では、コンセントの数が足りず、タコ足配線や延長ケーブルを使うことがよくあります。そのような場合は、コンセントの増設工事で解消することが可能です。使用する電気機器の消費電力が小さければ、既存のコンセント内部の配線を分岐させて新たにコンセントを設置する方法が、安価で適しています。消費電力が大きい場合には、分電盤から新たに配線を引くという方法もありますが、工事費用は高くなります。
また、コンセントの位置によって、家電などの配置は大きく変わってきます。どこにコンセントを配置するかによって動線が変わることもあるのです。

スイッチプレート配線は、換気扇や照明器具などのスイッチに関する配線です。この工事も作業としては難しいものではなく、分電盤から照明器具を経由したケーブルをスイッチにつなぎ、再び分電盤に戻るように配線します。

照明器具用配線は、文字どおり照明器具を取りつけるために天井へ通す配線です。引っ掛けシーリングと呼ばれる器具を天井に設置し、そこに電線を配線することになります。
部屋の照明は、この引っ掛けシーリングの位置にしか取りつけることができません。そのため、別の位置に照明を配置するには、電灯線を延長する配線工事が必要になります。

新築時の屋内配線工事

屋内配線工事は、基本的には新築時あるいはリフォーム時に行われることがほとんどです。ただし、木造住宅の場合とコンクリート造のマンションなどの場合では、屋内への配線方法が少々異なります。

木造住宅の一戸建ての場合には、天井裏や壁の内側のスペースを使って屋内配線を行い、たるみが出ないように束ねて、根太(ねだ)や梁に金具で固定します。各部屋には電灯線とコンセント用の配線を行い、スイッチやコンセントを設ける所には柱にスイッチボックス、コンセントボックスを取りつけ、そこに配線することになります。
各部屋への配線は壁の内側や天井裏などを通すため、断熱材や石膏ボードが貼られる前に工事を済ませておかなければなりません。その際、電話線や屋内LANケーブル、CATVなどの配線のために、合成樹脂でできたコンクリート埋め込み用のCD管や耐燃性のある素材で作られたPF管など、曲がりやすいパイプもあらかじめ配管することになります。
最後に、屋外の電気メーターと屋内の配線をつなぎ、分電盤に接続して完成です。

コンクリート造の場合、柱や壁になる鉄筋を組み上げた後、鉄筋の内側にCD管を通し、スイッチボックスやコンセントボックスは、型枠を組む際に取りつけます。そして、型枠にコンクリートを流し込み、躯体ができた後でCD管にケーブルを通し、各部屋に配線することになります。
CD管を使わずに、ケーブルを直接鉄筋にくくりつけるコンクリート直接埋設工法という方法もあります。

一般住宅以外の配線工事

一般住宅以外の配線工事では、それぞれに施工の内容や注意すべき点などが異なります。代表的なものをいくつか紹介しておきましょう。

広いスペースを照らすための照明や、各デスクへの十分な数の電源設置など、オフィスの配線工事は一般家庭とは異なります。床をかさ上げしたOAフロアを使っているところなら、床下スペースを使って電源ケーブルや電話線、LANケーブルなどを通していきます。
また、新築のビルであれば、電気室の高圧変電設備、避雷設備、自家発電設備の設置のほか、それらの設備を管理・計測・遠隔操作するための設備に関する計装配線工事が加わることもあります。

店舗では、コンセントの数や位置もさることながら、店内の雰囲気を作り上げる照明の配置が重要です。
間接照明を用いる場合には、照明による熱の問題はないか、メンテナンスしやすい構造になっているかなども確認する必要があります。

工場では、高い位置に強力な照明を取りつけたり、大型機械を動かすための特殊な電力設備を設けたりと、一般住宅や店舗とも異なる工事を行います。また、新たな機械を設置する場合には、ブレーカーや配電盤の増設なども必要です。
工場の種類によって工事の内容は大きく変わりますが、各種機械を動かすためには電力は不可欠。電力が原因で工場が止まることのないよう、万全の工事を行います。

屋内配線工事には電気工事士の資格が必要

ここまで見てきた屋内配線工事を行うには、電気工事士の資格が必要になります。電気工事士には、第一種と第二種があり、それぞれ可能な工事の範囲が異なっています。
第一種電気工事士が可能なのは、最大電力が500kW未満の設備。工場などの大型電気設備の工事に加え、一般住宅などの電気設備の工事も可能です。
第二種電気工事士の可能な工事範囲は、一般住宅などの電気設備に限られます。

電気工事士の資格を持っていない人が、例えばコンセントのカバーを外して中の配線工事を行うと、思わぬ事故を起こしてしまうだけでなく、法律で3ヵ月以下の懲役または3万円以下の罰金が科せられることがあります。
電気工事士の資格がなくてもできる電気関連の工事は、電球の取り替えやエアコンの取りつけ工事など、簡単な作業に限られるので注意しましょう。

安全に配慮した適切な配線工事が必要

私たちの生活に欠かせない電気。その電気を使いたいときに使えるのは、適切な配線工事があればこそ。そのためには、配線工事には電気工事士の資格を持っていることはもちろん、十分な知識と技術、安全への配慮が求められます。
配線工事は、普段の生活ではなかなか目にする機会のない部分の工事ですが、快適な生活を送るにあたって必要な工事のひとつなのです。

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