監理技術者
監理技術者の概要
かんりぎじゅつしゃ
監理技術者は耳慣れない言葉かもしれませんが、建設業界にとっては必要不可欠な存在であり、建築に携わる人々にとってもキャリアアップのためには欠かせない資格のひとつです。
監理技術者とは？
監理技術者は建設業において施工計画を作成し、工程や品質についても問題がないかを管理します。そして、監理技術者を工事現場に置く目的は現場の技術水準を確保することにあります。よく現場監督と混同されがちですが、現場の運営、取り締まりなどを行う現場監督は正式名称を現場代理人と言い、監理技術者とは全くの別物です。ただし、監理技術者が現場代理人を兼任しているケースよくはあります。
一方、監理技術者と似たような業務を行っている者に主任技術者がいます。しかし、主任技術者が技術面での責任者となれるのは下請け金額が4000万円未満（建築一式工事の場合は6000万円未満）の工事だけです。それ以上の大規模工事の場合は必ず監理技術者を現場に派遣しなければなりません。また、監理技術者は複数の工事現場の掛け持ちはできないので、建設会社が一度に多くの工事を受け持とうと思えば、監理技術者もそれだけ多く抱える必要があります。以上の点から、監理技術者の資格を有している者は給与、待遇面で優遇される可能性が高いと言えるでしょう。もちろん、転職する際にも大きな武器になります。
年収は会社によっても異なりますが、それなりの大手で管理技術者として実績を積んでいれば、600万円～800万円程度は期待できるでしょう。建設業界で働く者としてはぜひ取得したい資格のひとつです。
ちなみに、建設会社には監理技術者や主任技術者の他に専任技術者という名前の技術者も存在します。こちらは工事現場ではなく、原則として営業所に勤務して工事方法の検討や見積もり作成、クライアントに対する工事についての説明など、技術的なサポートを行うのが主な役割です。
