建築設備診断技術者
建築設備診断技術者の概要
けんちくせつびしんだんぎじゅつしゃ
ビルやマンションなどの建築物においては、経年劣化による老朽化対策の改修を行うための、メンテナンスがこれからますます欠かせないものとなっています。
建築設備診断技術者とは?
「建築設備診断技術者」は、ビルメンテナンスにおいて建築設備の物理的劣化、社会的劣化について総合的に判断して、建築設備の適正な保全を行う技術者向けの民間資格になります。「公益社団法人ロングライフビル推進協会」が主催する資格になっており、同じくこの団体が認定する「建築仕上診断技術者」「建築設備総合管理技術者」と並んで、「ビルディングドクター」としての専門家の養成を目的に創設された資格です。
ビルディングドクターとしての仕事は、マンションやビルなどの建築物の各設備(昇降機は除きます)の物理的な劣化状況や機能診断、社会的劣化診断、安全性や耐震性の診断、省エネルギー診断など、多角的に建築物の状況を評価、診断して適切なアドバイスを行う、という仕事内容になります。ビル管理会社や建設会社などで働く建築設備の設計、施工、維持管理などの業務にあたっている方が取得することがほとんどです。資格の取得によって就職や転職に有利になるというよりは、ビル管理会社内でのキャリアアップや対外的な専門性のアピールにつながるという点が重視される資格でしょう。ビルの管理業務やメンテナンス業務は、今後補修や改修期のピークを迎える建築物が増えていく状況下の日本では、ますます必要とされる業務分野の1つです。したがって、「ビルディングドクター」として、こうした改修期に近いビルやマンションの建築診断に関する専門性を持っていることは、建設業界や不動産業界を中心に需要が増えていくことが予想されます。