石綿作業主任者技能講習
石綿作業主任者技能講習の概要
いしわたさぎょうしゅにんしゃぎのうこうしゅう
「石綿」という言葉を聞いたことはある人は多いかもしれませんが「石綿作業主任者技能講習」を受けた人はどんなことをする人なのか、知っている人は少ないでしょう。
石綿作業主任者技能講習とは?
「石綿」はアスベストとも呼ばれていますが、特定化学物質に指定されている天然の鉱物繊維です。熱・摩擦・酸・アルカリに強く、丈夫で変化しにくいという性質があり、保温・断熱などを目的として建築材料に多く使用されてきた歴史があります。便利な材料でしたが、人間の体に入り込んで肺がんや中皮腫を引き起こす発がん物質だということが明確になり、新たな製造も使用も禁止されるようになりました。しかしながら、古い建築物や船などには使用されていた物もあり、石綿が使用されているものを解体する時などには、体の中に入れないように特別の注意をすることが求められます。国家資格である「石綿作業主任者」は、石綿の使われたものの解体作業などをする時に、人の体に健康被害が出ないように作業の指示・監督の役目をします。
同じように人体に害のある化学物質を扱える資格として「特定化学物質等作業主任者」がありますが、労働安全衛生法の改正により、2006年4月1日から「石綿作業主任者」が独立する形になりました。2006年3月31日までに「特定化学物質等作業主任者技能講習」を終了している人も、石綿作業主任者になることを認められています。石綿作業主任者技能講習を受講した後に活躍できるのは、解体や化学物質除去を請け負う企業です。収入面については、他の建設業関連の資格も保有していることが条件になることもありますが、年収ベースで400万円から600万円というところが相場です。