自動ドア施工技能士
自動ドア施工技能士の概要
じどうどあせこうぎのうし
街に行けば当たり前のように見かける自動ドアですが、まれに人が挟まれるという事故が発生するケースがあります。そして、そのような可能性がある以上、自動ドアを施工する者にも高いスキルが求められるのは当然だと言えるでしょう。
自動ドア施工技能士とは?
自動ドア施工技能士は国家資格である技能検定制度のひとつであり、1級と2級に分かれています。この資格は独占名称資格であるため、資格取得者でなくても自動ドアの施工は行えますが、取得者以外が自動ドア施工技能士と称するのは禁じられています。現在では自動ドアを扱う会社の技術者のうち、3人に1人が取得していると言われ、自動ドアの業界の中ではメジャーな資格です。
また、自動ドアのシステムは年々複雑化していっているため、信頼のおける施工を行うためには資格の取得が欠かせません。また、有資格者を多く抱えていることが会社の評価にもつながります。そのため、資格を所持していると数万円の資格手当を支給される場合もありますし、転職の際にも有利に働きます。
資格を活かした主な就職先は自動ドア関連会社になりますが、会社の方も常に有能な人材を求めているため、逆に、費用を負担して資格取得を後押ししてくれるケースも少なくありません。年収は会社によってかなり異なりますが、キャリアを積んで40代になれば450万円~600万円程度が目安となるでしょう。いずれにせよ、自動ドア施工技能士は国家資格の中で唯一の自動ドアの施工に関する資格です。自動ドア業界に進むのならまずこの資格を押さえておくべきです。
ちなみに、エレベーター関連の他の資格としては昇降機検査資格者があります。こちらは主にエレベーターの定期検査を行うための資格です。検査の結果、問題があれば調整や改修工事も行いますが、施工のための資格ではないので自動ドア施工技能士とは性質が異なります。