建設工事では、材料費や外注費だけでなく、現場で働く職人や作業員にかかる「労務費」が工事原価の大きな割合を占めます。
労務費を正確に把握できていないと、見積時に想定していた原価と実際の原価に差が生じ、工事を受注しても十分な利益が残らない可能性があります。
さらに近年は、人手不足や技能者の処遇改善を背景に、適正な労務費を確保することの重要性が高まっています。
2025年12月12日に改正建設業法が全面施行され、国土交通省では「労務費に関する基準」に基づき、建設工事の契約において適正な労務費を確保するための取り組みを進めています。
そのため、建設会社には自社の労務費を正しく把握するだけでなく、適切な金額を見積書へ反映し、実際にかかった労務費まで管理することがこれまで以上に求められます。
本記事では、建設業における労務費の意味や人件費・外注費との違い、計算方法から、2026年時点の「労務費に関する基準」、労務費管理を効率化する方法までわかりやすく解説します。
「工事ごとの労務費を正確に把握できていない...」「工事を受注しても想定していた利益が残らない...」
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建設業における労務費とは

労務費とは、工事に従事する従業員や作業員の労働に対して発生する費用です。
建設業法関係の「完成工事原価報告書」では、労務費について、工事に従事した直接雇用の作業員に対する賃金・給料・手当等とされています。
建設工事では、材料を購入するだけでは工事を完成させることはできません。実際に材料を加工・設置したり、機械を操作したりする技能者の労働が必要です。
そのため、労務費は材料費や外注費などとともに、工事原価を構成する重要な費用となります。
一方で、「給与として支払うものはすべて労務費」というわけではありません。工事原価を正確に把握するためには、人件費や外注費との違いについても理解しておく必要があります。
参考:国土交通省「建設業法施行規則別記様式第十五号及び第十六号の国土交通大臣の定める勘定科目の分類」
直接労務費と間接労務費の違い
一般的な原価管理では、労務にかかる費用を「直接労務費」と「間接労務費」に分けて考えることがあります。
直接労務費は、特定の工事や作業に直接従事した人にかかる費用です。
現場ごとに作業時間や人工数を記録できれば、「A工事で職人が何日働き、どれだけの労務費が発生したのか」を把握できます。
一方、間接労務費は、特定の工事だけに直接結びつけることが難しい労働にかかる費用です。
現場全体を支援する業務や複数工事にまたがる業務などが該当し、会社の原価計算方法によって各工事へ配賦する場合があります。
ただし、建設業の完成工事原価報告書では、現場従業員の給料手当などが「経費」に区分される場合もあります。
そのため、自社の会計処理や原価管理ルールを明確にしたうえで、工事ごとの費用を継続して同じ基準で管理することが重要です。
労務費と人件費の違い
労務費と人件費は、対象となる範囲が異なります。
人件費は、従業員の雇用に関して会社が負担する費用を幅広く指す言葉です。
給与や賞与だけでなく、法定福利費や福利厚生費、退職金などを含めて人件費として管理することがあります。
一方、建設業における労務費は、主に工事に直接従事した作業員に対する賃金や給料、手当などを指します。
項目 | 主な内容 |
労務費 | 工事に従事する作業員などの賃金・給料・手当等 |
人件費 | 給与・賞与・法定福利費・福利厚生費など人に関わる費用全般 |
つまり、人件費という大きな概念の中から、工事原価を計算するために必要な労働コストを取り出して管理するのが労務費と考えるとわかりやすいでしょう。
労務費と外注費の違い
労務費と外注費では、誰に対して、どのような契約に基づいて支払うのかが異なります。
労務費は、基本的に自社が直接雇用している作業員などに支払う賃金や給料です。
一方、外注費は、工事の一部を協力会社などへ請け負わせた際に発生する費用です。
建設業の完成工事原価報告書でも、工種・工程別などの工事について、材料等を作業とともに提供して完成させる契約に基づく支払額は、原則として外注費に区分されます。
ただし、契約の大部分が労務費であるものについては「労務外注費」として労務費に含めることができる場合があります。
工事原価を正確に把握するためにも、自社の職人にかかった費用なのか、協力会社へ発注した費用なのかを区分して管理しましょう。
建設業の工事原価における労務費の位置づけ

建設業の完成工事原価は、主に「材料費」「労務費」「外注費」「経費」の4つに区分されます。
原価項目 | 主な内容 |
材料費 | 工事に使用する資材・材料など |
労務費 | 工事に従事する作業員の賃金・給料・手当等 |
外注費 | 協力会社などへ工事を外注する費用 |
経費 | 上記以外の工事に必要な費用 |
工事ごとにそれぞれの原価を把握することで、見積時に予定していた利益を確保できているか確認しやすくなります。
材料費
材料費とは、工事のために直接購入した資材や材料などにかかる費用です。
木材や鉄筋、コンクリート、配管、電線など、工種によって使用する材料は異なります。
材料費は基本的に、
材料費=使用数量×材料単価
として算出します。
建設資材の価格は市場環境や仕入先によって変動するため、見積や積算ではできる限り現在の仕入価格を確認することが重要です。
また、工事完了後には実際に使用した数量や仕入金額を確認し、見積時との差を把握しましょう。
労務費
労務費は、工事に従事する作業員の賃金や給料、手当などにかかる費用です。
工事原価を算出する際には、工事に必要な人工数や作業時間と労務単価をもとに金額を計算します。
材料費と異なり、労務費は作業効率や現場条件によって金額が変化しやすい点に注意が必要です。
予定より工期が長引いたり、必要となる人工数が増えたりすれば、その分だけ実際の労務費も増加します。
そのため、見積時に設定した人工数だけではなく、工事中に実際の工数を記録し、予算との差を把握することが重要です。
外注費
外注費とは、工事の一部を協力会社などへ発注する際に発生する費用です。
自社だけでは施工できない専門工事を依頼した場合や、人員不足によって工事の一部を外部へ発注した場合などに発生します。
外注費は工事原価の中でも大きな割合を占めることがあるため、見積時に協力会社から見積書を取得し、できる限り実態に近い金額を把握しておくことが重要です。
受注後に外注単価が想定を上回れば、工事の利益を圧迫する可能性があります。
過去の外注単価だけに頼らず、現在の施工条件や市場環境を踏まえて金額を設定しましょう。
経費
経費とは、材料費・労務費・外注費以外で工事に必要となる費用です。
機械の使用にかかる費用や現場で使用する水道光熱費、交通費、通信費、保険料など、さまざまな費用が含まれます。
建設業の完成工事原価報告書では、法定福利費や福利厚生費、事務用品費、従業員給料手当なども経費として区分されています。
工事の採算を把握する際には、材料費や労務費だけを見るのではなく、工事に伴って発生する経費まで含めて原価を管理する必要があります。
建設業における労務費の計算方法

労務費を適切に管理するためには、工事にどれだけの労働力が必要なのかを把握し、適切な労務単価を設定する必要があります。
基本的には、人工数や作業時間などの「工数」と、作業員1人あたりの「労務単価」を組み合わせて計算します。
ここでは、代表的な計算方法を確認していきましょう。
直接労務費の計算方法
直接労務費は、特定の工事に直接従事した作業員の工数と労務単価をもとに算出します。
1日単位で管理する場合、基本的な計算式は以下の通りです。
直接労務費=人工数×1人工あたりの労務単価
1人工とは、一般的に1人の作業員が1日働く作業量を表します。
工事ごとに作業員の出面や作業時間を記録しておけば、実際にどれだけの人工が使われたのか把握できます。
重要なのは、見積時の予定人工と実際の人工を分けて管理することです。
見積では10人工を予定していた工事に実際には13人工かかった場合、その差によって当初の想定より労務費が増えていることがわかります。
工数を工事ごとに記録することが、正確な労務費管理の基本です。
間接労務費の計算方法
特定の工事へ直接割り当てることが難しい労働コストについては、一定の基準を設けて各工事へ配賦(はいふ)する方法があります。
配賦基準には、直接労務費や人工数、作業時間などを用いる方法があります。
複数の工事に共通する費用を配賦(はいふ)する場合は、
各工事の間接労務費=間接的な労働コストの総額×各工事の配賦割合
のように計算します。
ただし、どのような基準で配賦(はいふ)するかによって工事ごとの原価は変わります。
担当者によって異なる方法で計算すると案件間の採算を比較しにくくなるため、自社で一定の配賦ルールを設定して継続的に使用することが重要です。
また、会計上の「完成工事原価報告書」では、こうした費用が必ずしも労務費として処理されるとは限りません。
原価管理上の分類と決算書上の分類を混同しないよう注意しましょう。
労務単価と歩掛を使った計算方法
積算では、労務単価と「歩掛」を使用して労務費を算出する方法があります。
歩掛とは、一定量の施工を行うために必要となる標準的な作業量を示すものです。
基本的には、
労務費=施工数量×歩掛×労務単価
の考え方で算出します。
国土交通省では、公共土木工事の積算に使用する「土木工事標準歩掛」を公表しており、全国の施工実態調査をもとに、標準的な労務・材料・機械等の所要量を設定しています。
また、「公共工事設計労務単価」についても都道府県・職種別に毎年度公表しています。
2026年3月から適用されている公共工事設計労務単価を確認することで、現在の労務単価水準を把握する際の参考になります。
ただし、公共工事設計労務単価は公共工事の予定価格を積算するための単価です。現場管理費や法定福利費の事業主負担分などの諸経費は含まれていないため、自社の実際の原価計算へそのまま使用するものではありません。
参考:国土交通省「公共事業労務費調査・公共工事設計労務単価について」
建設業の「労務費に関する基準」とは
建設業では、技能者の処遇改善や担い手確保を目的として、適正な労務費を請負契約の中で確保するための取り組みが進められています。
その中心となるのが「労務費に関する基準」です。
2024年に成立した改正建設業法を受け、中央建設業審議会が2025年12月2日に「労務費に関する基準」を作成・勧告しました。
さらに、2025年12月12日に改正建設業法が全面施行され、労務費等を内訳明示した見積書の作成や、適正な労務費を確保するための新たなルールが導入されています。
2026年には職種分野ごとの基準値も順次追加・更新されています。
参考:国土交通省「労務費に関する基準ポータルサイト」
労務費に関する基準が設けられた背景
労務費に関する基準が設けられた背景には、建設業における担い手不足や技能者の処遇改善という課題があります。
価格競争によって工事の請負金額が下がり、そのしわ寄せとして技能者の賃金の原資となる労務費まで削減されれば、適正な賃金を支払うことが難しくなります。
そこで、公共工事・民間工事を問わず、受発注者間や元請・下請間などのすべての取引段階で適正な労務費を確保するために設けられたのが「労務費に関する基準」です。
国土交通省では、技能者に適正な賃金を支払うためには、まずその原資となる労務費を請負契約の中で確保する必要があるという考え方を示しています。
価格だけを競うのではなく、必要な労務費を確保したうえで、生産性や技術力を競える建設業へ転換することが制度の目的です。
適正な労務費の算定方法
「労務費に関する基準」では、建設工事を施工するために通常必要と認められる労務費を、価格交渉の際に参照できる基準として示しています。
国土交通省では、職種分野別に「単位施工量当たり労務費」の形で具体的な基準値も公表しています。
単位施工量は工種によって異なり、トン当たりや平方メートル当たりなどの単位で示されます。
ただし、基準値をそのまますべての工事へ適用するわけではありません。
工事には現場ごとの施工条件や作業内容の違いがあるため、受注者は基準値を踏まえながら、それぞれの現場に必要となる労務費を適切に見積もる必要があります。
また、基準値には法定福利費の事業主負担分など、労働者の雇用に伴う必要経費は含まれていません。
基準値だけを見て請負金額を決めるのではなく、必要な経費まで含めて適正な価格を協議することが重要です。
見積書における労務費の考え方
改正建設業法では、適正な労務費を確保しやすくするため、労務費等を内訳として明示した見積書を活用することが重要になっています。
材料費や外注費などとまとめて工事価格だけを提示すると、価格交渉の際に「どの部分が技能者の賃金の原資なのか」がわかりにくくなります。
労務費を内訳として明示することで、発注者や元請会社も必要な労務費を把握しやすくなり、価格交渉の根拠として利用できます。
国土交通省の2025年度下請取引等実態調査では、労務費を内訳明示した見積書を「交付している」または「おおむね交付している」と回答した下請業者は71.3%でした。
今後は見積金額だけではなく、材料費・労務費などの内訳を適切に算出し、その根拠を説明できる見積管理がより重要になるでしょう。
著しく低い労務費による見積り・契約の禁止
2025年12月の改正建設業法全面施行によって特に注意したいのが、通常必要と認められる労務費を著しく下回る見積りや契約に関する規制です。
「労務費に関する基準」によって示される適正な労務費を著しく下回る見積りや契約締結は禁止されています。
これは発注者側だけではなく、受注者側が過度に安い労務費を設定して受注競争を行うことも防ぎ、労務費のダンピングをなくすことを目的としています。
違反した建設業者には指導・監督、発注者には勧告・公表が行われる場合があります。
したがって、受注するためだけに労務費を大幅に引き下げるのではなく、基準や実際に必要となる人工数・労務単価を踏まえて適切な金額を見積もる必要があります。
労務費を「値引きできる費用」として扱うのではなく、技能者へ適正な賃金を支払うために必要な原資として確保することが重要です。
建設業で労務費を適切に管理するポイント

適正な労務費を見積書へ記載するためには、自社で実際にどれだけの労務費が発生しているのかを把握する必要があります。
労務単価だけを設定しても、工事ごとの人工数や作業時間が把握できていなければ正確な原価はわかりません。
見積から工事完了まで継続して労務費を管理し、実績を次の案件へ反映する仕組みを作ることが重要です。
工事ごとの労務費を正確に把握する
まずは、どの工事にどれだけの労務費が発生しているのかを把握できる状態を作りましょう。
そのためには、作業員ごとの出面や作業時間を工事単位で記録する必要があります。
会社全体の給与額だけを確認していても、どの工事でどれだけ労働力を使用したのかはわかりません。
工事別に人工数や作業時間を記録し、労務単価を掛けることで案件ごとの労務費を把握できます。
複数の現場を担当する作業員についても、どの工事に何時間・何日従事したのかを記録しておくことが重要です。
工事単位で労務費を把握できれば、案件ごとの採算管理にも活用できます。
労務単価や工数を定期的に見直す
労務単価や標準的な工数は、一度設定したら終わりではありません。
賃金水準や社会保険料などは変化し、施工方法や使用する機械の変更によって必要となる人工数も変わります。
国土交通省が毎年度公表する公共工事設計労務単価も継続的に改定されています。
そのため、数年前に作成した見積書やExcelをコピーして、以前と同じ労務単価を使い続けている場合は注意が必要です。
実際に支払っている賃金や現在の労務単価、過去工事の人工実績などを定期的に確認し、自社の積算や見積に使用する数値を更新しましょう。
実態に合った労務単価・工数を使用することで、見積金額と実際の工事原価との差を抑えやすくなります。
見積時と実績の労務費を比較する
労務費管理では、見積時に想定した金額と実際に発生した金額を比較することが重要です。
見積時には20人工を予定していたにもかかわらず、工事完了までに25人工かかった場合、予定より5人工分の労務費が増加しています。
こうした差を把握できなければ、次回も同じ人工数で積算し、同じように利益を圧迫する可能性があります。
工事完了後は、
見積時の人工・労務費 → 実際の人工・労務費 → 差額 → 原因
まで確認しましょう。
施工条件によるものなのか、見積時の歩掛が適切でなかったのか、手戻りが発生したのかを確認することで、次回の見積精度を改善できます。
労務費を記録するだけではなく、そのデータを次の工事へ活用することが重要です。
建設業の労務費管理を効率化する方法

労務費を正確に把握するためには、工事ごとの人工数や労務単価、見積金額、実績原価などを継続して管理する必要があります。
案件数が増えるほど管理するデータも多くなるため、自社の規模や管理状況に合った方法を選びましょう。
Excel・スプレッドシートで管理する
工事件数が少ない場合は、ExcelやGoogleスプレッドシートを使って労務費を管理できます。
案件ごとに作業員の人工数や労務単価を入力し、
人工数×労務単価
を計算することで労務費を把握できます。
導入費用がほとんどかからず、自社に合わせて項目や計算式を自由に設定できる点がメリットです。
一方、案件数や作業員数が増えるほど入力する情報も増え、管理が複雑になります。
複数のExcelファイルへ同じ情報を入力している場合には、転記ミスや入力漏れが起こる可能性もあります。
Excelを使用する場合は、フォーマットや入力方法、ファイルの保存場所などを統一しておきましょう。
工事台帳を活用する
工事台帳を活用し、案件ごとの材料費・労務費・外注費・経費などをまとめて管理する方法もあります。
労務費だけを単独で確認するのではなく、工事全体の原価と売上をまとめて管理することで、その工事で最終的にどれだけ利益が残ったのかを把握できます。
工事台帳には、
- 工事名
- 契約金額
- 材料費
- 労務費
- 外注費
- 経費
- 工事原価
- 粗利益
などを記録します。
見積時の予定原価と実績原価も分けて管理しておけば、労務費が予算を超えている工事を確認しやすくなります。
また、工事完了後のデータを蓄積すれば、次回の見積や積算の参考資料としても活用できます。
建設業向けの原価管理システムを活用する
工事件数が増えてExcelや紙の工事台帳による管理が難しくなってきた場合は、建設業向けの原価管理システムを活用する方法があります。
システムを利用することで、工事ごとの売上や材料費、労務費、外注費などをまとめて管理し、案件ごとの原価や利益を把握しやすくなります。
特に重要なのが、
見積 → 受注 → 実行予算 → 実績原価 → 利益
までつなげて管理することです。
労務費を正確に見積もっていても、工事開始後に実際の人工数が増えていれば、当初予定していた利益は減少します。
見積時の労務費と実際に発生している原価を継続して比較できれば、工事が終わってから赤字に気づくのではなく、工事中に採算の変化を把握しやすくなります。
クラフトバンクオフィスでは、工事に関する情報を一元管理し、見積や原価、利益などを案件単位で把握できます。
労務費をはじめとした工事原価を継続して蓄積し、
見積 → 実績確認 → 原因分析 → 次回の見積へ反映
というサイクルを作ることで、担当者の経験だけに頼らない原価管理につなげられます。
労務費に関する基準への対応という面でも、まずは「自社の工事に実際にどれだけの労務費がかかっているのか」を正確に把握できる体制を作ることが重要です。
積算・見積から原価・利益管理まで効率化したい場合は、クラフトバンクオフィスの活用もご検討ください。
まとめ
建設業における労務費とは、主に工事に従事する作業員の賃金や給料、手当などにかかる費用です。
工事原価は材料費・労務費・外注費・経費などで構成されており、労務費を正確に把握することは適正な見積金額の設定や利益管理につながります。
また、2025年12月の改正建設業法全面施行により、2026年現在は「労務費に関する基準」を踏まえた適正な労務費の確保がこれまで以上に重要になっています。
受注価格を下げるために必要な労務費まで削るのではなく、施工に必要な人工数や労務単価を把握したうえで、適正な金額を見積書へ反映する必要があります。
そのためには、工事ごとの人工数や労務費を記録し、見積時の原価と実際に発生した原価を比較することが重要です。
過去の実績を次回の見積へ反映することで、労務費の見積精度を高め、赤字工事を防ぎやすくなります。
案件数が増えてExcelや紙による管理が複雑になっている場合は、建設業向けの原価管理システムを活用し、見積から実績原価・利益まで一元管理できる体制を整えることも検討しましょう。