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火薬類製造保安責任者

火薬類製造保安責任者の概要

かやくるいせいぞうほあんせきにんしゃ

火薬や爆薬は私たちの社会を作り上げていくために欠かせない存在です。しかし、同時に一歩間違うと大事故にもつながりかねないため、それを取り扱うためには資格が必要となります。そして、その中でも火薬類のスペシャリストと位置付けられているのが火薬類製造保安責任者です。

火薬類製造保安責任者とは?

火薬類製造保安責任者は経済産業省管轄の国家資格であり、取得することで火薬類の製造や保管ができるようになります。また、この資格には甲乙丙の3種類がありますが、これは1日に取り扱える火薬類の量を示しています。例えば、甲種資格取得者は1日に火薬及び爆薬、硝安油剤爆薬を制限なしに製造してもよいのに対して、乙種取得者は火薬及び爆薬の製造は1トン未満、硝安油剤爆薬は7トン未満に制限され、丙種は火薬及び爆薬、硝安油剤爆薬は製造できず、信号えん管、信号火せん及び煙火を300キロ未満の範囲においてのみ製造が許可されているといった具合です。

また、これと同種の資格に火薬類取扱保安責任者がありますが、こちらは火薬庫での保管や実際の爆破操作などを行う資格です。火薬の販売店やトンネルの工事現場、採石場の発破作業現場などといった火薬類を使用する現場にはこの火薬類取扱保安責任者が配置されます。なお、甲種及び乙種火薬類製造保安責任者の資格取得者は、更新手続きをすれば試験を受けなくても火薬類取扱保安責任者の資格を得ることが可能です。

火薬類製造保安責任者の資格を活かした就職先としては火薬類製造会社などの火薬類取扱業者が挙げられます。危険度の高い火薬の製造に関して安全性に問題がないかを指揮監督し、火薬を安全に管理するのが主な業務です。火薬を製造している事業所では必ず資格取得者を置かなければならないため、給与面や待遇面でも優遇してくれる可能性が高くなります。資格取得者だけの給与データはありませんが、危険が伴う仕事だけに一般の仕事より給料は高く、年収は500万円程度が目安となります。