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大規模修繕工事とは?流れや具体的な工事内容を解説

数ある工事の種類のひとつに、大規模修繕という工事があります。その名のとおり、工事範囲や規模が大きな工事のことで、小さな設備や備品に対する工事とは異なり、その進め方や中身はかなり複雑です。工事を無事に完了させるには、正しい手順で進めていかなければなりません。
今回は大規模修繕工事の概要のほか、その流れやメリット、注意点について詳しく解説していきます。

建物の老朽化に合わせて計画的に実施される大規模修繕工事

マンションの老朽化などに合わせて計画的に実施される大規模修繕工事は、建物の老朽化による各所の劣化・不具合を解消し、居住者の生活の質や資産価値を担保するために行われます。具体的には、鉄部塗装・外壁塗装・屋上防水・給水管・排水管といった共用エリアに対する補修工事で、実施するにはマンションの管理組合の決議が必要になります。
一方、規模の小さい計画的な修繕は、小規模修繕工事といいます。

修繕と改修の違い

修繕と似たような意味合いで使われる言葉に改修がありますが、厳密にはその内容は異なります。修繕は、経年などによって劣化したり不具合が発生してしまったりしている建物の部分や設備を直し、その性能を回復させるというもの。いうなれば、建てられた当時の状態に戻すことが目的です。

対して改修は、単に元の状態に戻すだけではなく、現在の居住水準や生活水準に合わせて、マンションの性能や機能をグレードアップすること。例えば、元々エレベーターがなかったマンションにエレベーターを取りつけたり、バリアフリー設備を新たに追加したりするのは、修繕ではなく改修になります。

大規模修繕工事の流れ

大規模修繕工事は、工事の規模や範囲が大きく、またそれによって影響を受ける人の数も多くなることから、一つひとつ段階的にステップを踏んで、作業を進めていかなければなりません。
以下に、大規模修繕工事の大まかな流れをご紹介します。

大規模修繕工事を行うには、マンションの管理組合の協力が必要不可欠であるため、まずは大規模修繕工事の実施に向けた「修繕委員会」を設立してもらわなければなりません。
修繕委員会のメンバーは、建築に詳しい人で構成されるのが理想ですが、たとえ知識がなくとも、工事に対して前向きな人かどうかが重要になります。マンション全体が当事者意識を持った人が多ければ多いほど、現場スタッフとの意思疎通も図りやすく、トラブルが生じた際にも穏便に解決することができるでしょう。

建物調査診断は、大規模修繕工事の実施前に、建物の現状を正しく把握することを目的として行われます。ここでは、劣化状況の確認や、居住者へのアンケート調査を行うなどして、それを報告書にまとめます。
この内容をもとに、当初予定していたとおりの工事内容で進めるのか、変更するのかを管理組合が検討・判断します。また、これらの診断と併せて工事に必要になってくる設計業務を行っておくことで、大まかな工事金額も予測できます。

建物調査診断で判明した建物の劣化状況と、マンション側の予算をもとに、必要な工事やその範囲を決定します。足場の設置といった大掛かりな工事が必要な場合は、可能な限りそれらの工事内容をまとめて実施できるようにしなければなりません。

大規模修繕工事の際には、バルコニーの整理や、外壁を養生シートで被うことによって生じる日照の不都合など、普段とは異なる生活を居住者にお願いしなければならないシーンがあります。
工事の実施前に工事説明会を実施し、どのタイミングでどのような影響が出るのかを、しっかり説明して理解を得るようにしましょう。これを怠ってしまうと、クレームなどによって工事に支障をきたしてしまうことがあります。工事会社だけでなく、居住者も含めた関係者全員で協力し合う関係基盤をここで築いておきたいものです。

工事説明会が終わったら、いよいよ着工です。着工前には、近隣の方への挨拶が必要となることを心にとどめておきましょう。

大規模修繕工事の工事内容

ここからは、大規模修繕工事で行われる主な工事の内容について紹介します。工事項目は、大きく「外装」「共有部」「付随」の3つに分けられます。

・外壁の修理・塗装
外壁とは、マンションの外壁に使われているタイルやコンクリートなどのこと。汚れや異物を除去したり、傷などの修復をしたり、老朽化を防いだりするとともに、景観の回復も行います。

・防水工事
防水工事は、主に屋上に対して行われます。防水工事には、ウレタン防水、シート防水、RP防水、アスファルト防水といったものがあります。価格や耐久性などがそれぞれ異なりますので、違いを理解し、適切な防水方法を選択します。

・シーリング打ち替え工事
大規模修繕工事の際、外壁部材の隙間をふさぐシーリングは、古い物をカッターなどで取り除き、新しい物を充填します。シーリングは、防水設備としてとても重要な役割を果たしています。そこが傷むと雨水や害虫が入ってしまうこともあるため、塗装と併せてシーリング打ち替え工事を行う必要があるのです。

・エレベーター修繕工事
エレベーター修繕工事では、制御盤やボタンといった部材の交換や、カゴ内部のリフォームを行います。稼働年数と劣化状況によっては、エレベーター全体を新しいものに交換する場合など、その内容によっては改修工事に相当することもあります。

・廊下の補修工事
床や壁のはがれ、カビ、漏水の状況などを確認し、適宜シートの貼り替えや塗装による補修を行います。

・ベランダやバルコニーの防水工事
ベランダやバルコニーといった居住部も、大規模修繕工事の対象となります。居住者の生活に大きな影響を及ぼす工事となりますので、具体的な実施期間の認知をしっかり行わなければなりません。

・足場設置工事
高所での作業を行えるようにするための足場設置工事も、大規模修繕工事のひとつに数えられます。高層マンションの場合は、足場ではなく屋上からゴンドラをつるして作業を行うケースもあります。

・仮設工事
仮設工事とは、作業員のトイレや現場事務所、安全対策設備などの設置をする工事のことをいいます。養生や駐車場の誘導灯設置工事も仮設工事に含まれます。

大規模修繕工事で注意すること

最後に、大規模修繕工事を行う際に注意すべきポイントをご紹介します。

大規模修繕工事中に挙がるクレームとして多いのが、音やにおいに対するものです。特に初めての工事の場合、居住者の方々は工事の環境に慣れていないばかりでなく、どれぐらいの音やにおいが発生するかが想像できていないため、実際に工事が始まってから大きなクレームに発展してしまうケースも少なくありません。
工事に細心の注意を払うことはもちろんですが、管理組合と協力しながら、工事に関する情報は、事前説明会などでしっかりと発信・説明しておくことが大切です。

大規模修繕工事は、居住者にとっての費用負担も大きく、長期間の協力を必要とするものです。そのため、施工状況は逐一報告することが必要不可欠です。施工によってどのような効果が得られたかがわかれば、居住者の協力もより得やすくなってきますし、問題が生じた場合でも早期解決につながります。日々の周知も、重要な仕事のひとつとなることを理解しましょう。

大規模に行うからこそ、細部をおろそかにしないことが大切

大規模修繕工事の概要と進め方について解説してきました。規模の大きい工事だからこそ、そこにかかる費用も大きくなり、期間も長くなるため、居住者も含めた関係者全員が協力し合うことが大切です。
また、細部にわたる作業へのこだわりや関係者への気配りも重要になります。工事を期日どおりに完了するだけではなく、請け負っている作業一つひとつが何を目的としているのか、何が改善されるのかを意識し、丁寧な作業を心掛けたいものです。